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棚田と水と土地利用

こんにちは!

井戸おやじのおいにあたります、
アサノ大成基礎エンジニアリングの本間勝です。
土地(土壌・地質・地下水)にまつわる
仕事をいろいろとしています。

先日、お客様に招かれて群馬県の
とある棚田(たなだ)へ行ってきました。

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水田の脇を水がたくさん流れてきて、
自然の力で水が各水田に行き渡っている様子が見えます。

機械を持っていない昔の人は良く考えて
土地を利用していたのですね。

皆さんは「棚田」って知っていますか?

棚田・・・傾斜地にある稲作地(田)のこと。
傾斜がきつく耕作単位が狭い状態において、
水平に保たれた田が規則的に集積し、
それらが一望の下にある場合は千枚田(せんまいだ)とも呼ばれる。
(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

棚田は遡ると室町時代の文献にも出てくる言葉なので、
かなり昔からあったと思われます。

稲作を行う時に必ず水が必要だから、
傾斜を活用して水を引いていたようです。

そうなるとどうしても一定の傾斜と
水がある土地が適地となっていたようです。

河川でみれば、中上流域の傾斜のある場所あたりは
昔の稲作地の適地だったみたいです。

江戸時代に入ってから、
だんだんと灌漑技術が発達してきて、
傾斜が少ない沖積平野でも、
水路に水車を設けて灌漑や排水が出来るようになり、
河川下流域の平野での稲作が広まったようです。

斜面地はその時代の人間の生活における要請によって、
利用の姿を変えていったようにも見えます。

例えば、昭和時代の戦争後は空襲焼失による
住宅不足からたくさんの住宅供給が必要となり、
斜面地も造成して大規模な宅地が作られた歴史があります。

大昔の斜面地の利用は食料供給のために
稲作地である棚田がたくさん作られたようですが、
都市化が進んできた地域は食料供給地ではなくて
住宅地が作られてきたということですね。

日本の国土は平地が少ないから、
斜面地がたくさんあります。
斜面地は利用の仕方によって良い面もあれば
悪い面もあるので、使い方を誤ると
大変な災害が起きる可能性があります。

アサノ大成基礎エンジニアリングは
井戸を掘るだけではなくて、
斜面地が安全かどうか科学的に調査したり、
安全な斜面設計を計画したり、
施工したりする仕事もあります。

水のことも土地利用のことも是非お問合せ下さい。

なお、この棚田の風景は農家の後継者が居なかったりして
耕作放棄地となって無くなっていく傾向があるみたいです。
自然の叡智を生かしたこの棚田を維持管理していけるような
世の中になってほしいと強く思います。

長いコロナ対応もひとまず終わりましたが、
コロナは全滅していないので
引き続き健康に気をつけて夏をお迎えください。

冷たい井戸水や湧き出る温泉、
棚田の風景などを見かけたら、
井戸おやじファミリーのことも思い出してくださいね!

熱中症に気をつけて、元気にお過ごしくださいね!!
では、また。

<井戸や温泉掘削に関するご相談はコチラまで>

2023年9月

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