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シンガポールのデング熱対策

こんにちは、シンガポール在住の "Yoshi" です。

8月は夏休みを兼ねて日本に帰国した関係で、久しぶりの更新です。

4か月ぶりの日本とあって、家族ともども目の色を変えて日本食、
特に生魚を中心に食べまくり、
その結果3㎏ほど肥えてシンガポールに戻りました。

先週、ハーフマラソンに出場したところ、
身体の重みをズシリと感じました。

ということで、シンガポールに戻ってからは、
昼食用にオニギリ2つで我慢、
腹八分目を心掛けています。

12月のシンガポールマラソン(フル)に向けて、
身体を絞らなくてはなりません

ところで、今年の夏は、
日本では広島の豪雨災害など、
悪天候に悩まされる夏でした。

昨日来ちまたを賑わしてる、代々木公園のデング熱

そのニュースは、英BBCやシンガポールのニュースでも流れています。

昨今のCO2濃度の上昇が地球温暖化の影響かどうか、
専門家でも意見が分かれるようですが、

ともあれ気象現象がこれまでよりも強い力で
人間社会に影響を与えていることは
間違いなさそうです。

さて、今回は、シンガポールでのデング熱対策について、少しお伝えします。

デング熱は、蚊を媒介する熱帯特有の感染症です。
日本では、今のところ、生息場所は代々木公園だけのようですが、
シンガポールでは、毎年15000か所ほど発見されています。
そのうち、実に2/3近くが住居で見つかっています。
ですので、シンガポール政府は、市民への啓発に特に力を入れています。

病原菌を媒介する蚊の生息場所を根治しようと、
シンガポールでは環境省(National Environmental Agency)
が中心となって、「デング熱撲滅キャンペーン」が行われています。

そのキャンペーンでは、

住民による自宅の消毒(週1回)
エリア別のデング熱感染者数の表示(色で識別、赤・黄・緑)
ボランティアによる蚊生息地のモニター

が行われます。

私の住んでいるマンションでも、週1回、マンション全体の消毒が行われます。
真っ白い消毒が撒かれると、あたりが刺激臭に包まれ、視界が遮られるほどです。

シンガポールに来た当初は、
こんなに消毒したら身体に悪かろうに、
とも思いましたが、

週1回の消毒により身体に生じる副作用のリスクより、
消毒せずデング熱に感染し重篤化するリスクを、
シンガポール社会では重く見ているのだと、
最近は納得しています。

エリアの識別で、赤エリアに指定されるというのは、
付近で10件以上のデング熱感染ケースが確認された
ということを意味し、住民は

長袖着用の推奨
自宅の消毒徹底(毎日)
蚊撲滅の5-step実行

を行うことが求められます。

このうち「蚊の撲滅5-step」とは、

1. 花瓶の水を1回/2日、交換する
2. プランター、植木鉢の受け皿の水を1回/2日、交換する
3. 水の貯留容器をひっくり返して置く
4. 物干し竿のホルダーにカバーをする
5. 物を放置せず、屋根の排水溝に殺虫剤を配置(1回/月)

です。

4.の物干し竿ホルダーは、
少し上向きのパイプ状のものなので、
雨水がたまると蚊の発生場所になり得るのです。

10minmozziewipe.jpg

シンガポールでデング熱を媒介する蚊、Aedes mosquito(やぶ蚊)
の生息サイクルは約7日間。

身体が白黒のストライプで、容易に判別がつくそうです。

aedes-mosquito.jpg

日本では、10月末頃には、蚊の自然と死滅するようですが、
常夏のシンガポールでは、常に蚊の増殖リスクと隣り合わせですので、

5-stepを常に実行する必要があるんですね。

なお参考までに、シンガポール政府発行のパンフレットのリンクを張っておきます。

以上、ブログを読んでくださりありがとうございました。

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