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上水道の地震対策と防災井戸

新年あけましておめでとうございます!

井戸おやじこと、アサノ大成基礎エンジニアリング
の杉山明です!

2016年を迎え今年も皆様と共に、
お互い元気に頑張っていきましょう!!
おやじも仲間たちと協力しながら
本ブログを盛り上げていきたいと
思います。

札幌では、昨年12月には市電がループ化され、
ススキノ周辺がより便利になりました。
市電については、車の邪魔との意見もありますが、
おやじとしては何となく風情があって、好きです。
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【環状化されたススキノ交差点を走る市電】
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【新年会・・やっぱりサッポロクラシック!】
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【おつまみは・・新鮮な蛸とお刺身】
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【〆は・・・山盛りのいくら丼!!】

ところで、ここ数年、異常気象と自然災害が
多く発生しているように感じます。
年の早々から何も・・・ですが、

災害は忘れたころにやってくる
備えあれば憂いなし

の格言や、 災害科学の世界では、
「記憶の風化」 という言葉も使われています。

5年前の3.11の時に思った何らかの
「覚悟」のようなものはどうなったのでしょう?
年の初めにあたって、今一度、災害のひとつ、
地震への備えについて考えてみたいと思います。
地震は、ライフラインに大きな被害を与えます。
ライフラインの被害は、被災者の生活に直結します。

特に上水道の断水は、生命に係わる問題です。

成人の身体の約60%は水分と言われていますが、
これが赤ちゃんの場合、その割合は約75%に達します。
また、体重の20%の水分が失われると死に至ると
言われています。

ここで、下表に代表的な震災発生後における
上水道の被害状況を示します。

最近の地震における上水道の被害状況
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厚生労働省水道課資料より)

上表をみると地震の発生から2週間程度は、
断水状態での生活になるようです。
その間、飲料水は備蓄物資や援助物資に入っている
ミネラルウォーターでしのぐことになるでしょう。

下表に災害発生時における必要生活水量について、
東京都の給水目標値と阪神淡路大震災時に実際に
使用した平均量を示します。
必要生活水量(原単位表):㍑/人・日
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厚労省資料より)

日本は災害に対する備えが整備されている国ですので、
概ね目標値通りに給水作業が進むことでしょう。
しかし、目標値と実際に使用した量には差があります。
飲用だけを見ると発災から3日目までは3㍑と7㍑
なので使用量は目標値の2倍以上になります。

阪神淡路大震災は、1月17日と寒い時期に発生しました。
それでも一人当たり7㍑を飲用に使用しました。
これが7月~9月の酷暑の時期になると7㍑では
足りなくなるのでは、ましては3㍑では
とても間に合わないのではないかと思ってしまいます。

ここで、成人が1日に必要とする水分量を確認します。

必要水分量は、「体重×体重1㎏当たりの必要水分量」
の式で知ることができます。
成人の必要水分量は、体重1㎏につき50mlと
言われています。
したがって、体重60㎏ですと1日に
3㍑の飲料水が 必要です。
(私の場合ですと4㍑必要です
「60㎏以上の人は大丈夫なの?」。
「3日間我慢か、どこかで見つけてくるか...。」)

阪神淡路の震災以降、災害発生から復旧までの給水計画は、
下記のように想定されています。

1.応急復旧は、4週間以内に
2.経過日数に応じた給水量の増加
①3日目まで 3㍑、1km
②10日目まで 10㍑、250m
③21日目まで100㍑、100m
④28日目まで 250㍑、10m

これは、発災から3日目までは最大1㎞の移動で3㍑の
水の入手を可能にするとの計画です。
これは、時間が経過し、復旧が進むにつれ給水箇所が増加し、
移動距離が小さくなり、給水量は多くなっていくことを
示しています。

スカイツリー付近に避難した場合、最初の3日間は飲料水を
手に入れるため、隅田川の対岸または東武伊勢崎線曳舟駅付近
まで歩かなければなりません。
(震災後なので交通手段はありません。
道路もガレキで大変な事になっているかもしれない。)

その帰りには、3㍑(3㎏)の飲料水(重り)を
持って帰ってくることになります。
これは、一人当たりの水量ですので4人家族なら
12㎏の重りです。
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(Google Mapに加筆)

復旧が順調に進み、行政が目標とするとおりの給水量の
確保が成ったとしても生活・雑用水を使用できるのは
発災から約3週間後になるでしょう。

その間のトイレや入浴は?

もちろん、非常に厳しい状況となるでしょう。
冬季なら汗もあまりでないし、臭いもなんとか
我慢しましよう。

でも、夏季は?

下水道の復旧との兼ね合いもありますが、
感染症等の発生を助長しかねない状態になることは
避けられないと思われます。

厚労省健康局水道課では、震災時における
BCP(Business Continuity Plan)として、
水道の耐震化計画等策定指針」をホームページに
公開しています。

これは、災害などが発生した時に重要業務を中断しない、
または、業務中断にともなうリスクを最低限にするために
平時から業務の継続を戦略的に準備することです。
つまり、災害が発生しても給・配水を続けられるように
準備するという意味でしょう。

この指針には、水道施設の耐震化計画や震災後の
応急給水について示されています。
水道施設の耐震化については、施設の更新時を目処に
優先順位に従って進められていくことになるので、
当面は現状から大きく改善されることはないでしょう。

したがって、震災時の応急給・配水が重要になります。

さきに示した給水の目標値や阪神淡路の実際の使用量は、
地域によって変わってくるでしょう。
とくに給水目標は、その地域の条件や施設・設備によって
大きく変わってきます。
(人口の多少や施設・設備の新旧など)

そこで、雑用水確保に威力を発揮するのが防災井戸」です。
防災井戸は、基本的に生活・雑用水などでの利用を
目的としています。
防災井戸は、当ブログでは2012年4月から
数回登場しています。

そのなかで「東日本大震災」の時の話として、
「ほとんどの深井戸は、震災直後も大きな損傷が無く、
通常どおり揚水することが可能」だったことに触れています。

このとき、多少の濁水の発生が見られましたとのことですが、
雑用水・生活用水としての利用は十分に可能です。
また、いまはサバイバルやアウトドア用品としてハンディな
浄水器が販売されているので活用されても良いでしょう。
(浄水性能は、自己責任で御確認を)

つまり、
発災時に利用する避難所などの拠点に防災井戸を整備
しておくと大規模な断水時には活躍します。
ということです。

もちろん、井戸本体だけではなく揚水設備も準備しましょう。
電気を使用しない手押しポンプが良いと思いますが、
条件によっては利用できないことも考えられるので、
ぜひ御相談を...

今回もお読みいただきありがとうございました。

by井戸おやじ&その仲間たちでした。

本年もよろしくお願い申し上げます。

2019年4月

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