こんにちは!
"メタボ委員長"こと
アサノ大成基礎エンジニアリングの
本多純秀(ホンダヨシヒデ)です!
皆さん、いつもお昼はどうされていますか?
会社近くの定食屋に行く方、
愛妻弁当を持参している方、様々でしょうが、
私はもっぱらカップラーメンです(笑)
某牛丼チェーンの謳い文句ではないですが、
早く食べられるし、おいしいし、なにしろ安いですよね!
種類がたくさんあって、毎日違う味を
楽しめるのも魅力です。
もちろん皆さんご存知だとは思いますが、
カップめんの発祥は日本です。
日清食品が1971年に発売した「カップヌードル」が
その始まりですが、今やカップめんは日本のみならず、
世界中の人々の胃袋を満たしています。
カップめんのような加工食品を
製造するためには、食品工場が必要ですが、
食品工場は、人間が生きる上で欠かすことのできない
「食」を担う、重要な役割を果たしています。
ということで、今回は、
食品工場と省エネ対策について、
書いてみます。
さて、みなさんは食品工場というと、どのようなものを
思い浮かべますか?
ポテトチップスを作る工場、ケチャップを作る工場、缶詰を作る工場、
冷凍食品を作る工場、カット野菜を作る工場、ジュースを作る工場など
さまざまな工場を思い浮かべると思います。
このような工場では、食品の原料を仕入れて、
加工しているわけですが、加工することによって、
どんな価値が生み出されていると思いますか?
第1には、「おいしくなる」ということです。
例えば、ポテトチップスは、家庭でも作れないことはないですが、
実際に家庭でやってみると、売っているもののように
カラッとは揚げられません。
第2には、「保存性が良くなる」ということです。
果物等の作物は、通常、年1回しか収穫できませんし、
魚などは、沢山とれても、日持ちがしませんので、
ジュースに加工したり、缶詰にすることによって、
保存が可能になります。
第3には、「移動しやすくなる」ということです。
魚を港から車に乗せて、そのまま都市まで
運ぶことは大変ですが、缶詰に加工すれば、
簡単に移動させることができます。
その他にも、カット野菜のように「家庭での手間が減る」
まとめて加工するため「水の使用量が減る」など、
食品工場で加工することにより
さまざまな価値が生み出されています。
さて、このような食品工場は、国内では、
どのくらいの産業なのでしょう?
総務省・経済産業省が実施している経済センサスによると、
平成23年では、食料品製造業の製品出荷額は、
23兆2300億円超であり、国内では
3番目に大きい産業なのです。
出典:総務省・経済産業省,
平成24年経済センサス‐活動調査 製造業に関する速報(要約)より
さらに、同じ調査の結果では、事業所数、従業員数は、
食料品製造業が国内第1位という結果であり、
国や地域の経済に与える影響は大きく、
もはや食品産業なしでは人々の生活は成り立たない、
極めて重要な産業であると言えます。
さて、このような食品工場の省エネ対策は、
どのような状況でしょう?
資源エネルギー庁が発行しているエネルギー白書によると、
製造業全体では、この20年間は、エネルギー消費量は
ほぼ横ばいという状況なのですが、食品産業に絞ってみると、
実は約2割も増えています。
「食品工場は省エネしていないの?」という疑問が出てきそうですが、
もちろん、個々の企業、工場では、あらゆるところで
節電やピークカットに最大限努力をしています。
食品産業でエネルギー消費量が増えている理由は、
明らかではありませんが、消費者の好みの変化も
理由の1つかなぁと思っています。
例えば、冷凍食品。
日本冷凍食品協会の統計資料によると、
国民一人当たりの冷凍食品の消費量は、
1991年 12.0kg
2011年 20.1kg
20年間の間に約1.7倍に増えています。
冷凍食品を作るとなると、加熱調理をして、
更に急速冷凍して、保管も運搬も、冷凍状態で
となる訳ですから、膨大なエネルギーが
必要になると思います。
冷凍食品が普及する前は、保存食品といえば、缶詰でした。
缶詰であれば、加熱調理をして、密閉、後は、真空で
雑菌防止されますから、保管も運搬も常温で大丈夫なので、
大きなエネルギーは必要ありません。
私たち消費者の「よりおいしいものを、手軽に」という要望に
応えるため、食品産業のエネルギー消費量も増えて
しまっているとすれば、それは、私たち消費者の
責任なのかもしれないですね。
一方で、今後の国内の食品産業はどうなっていくでしょう?
日本は、今後、人口減少が見込まれていますから、中長期的な
視点でみると、食品の消費量は少なくなっていくのでしょうね。
一方で、労働力不足から、女性の社会進出が求められていますから、
ますます、家庭での調理が減って、加工食品や中食、外食が
増えていくと思われます。
食品産業センターが発行している「明日の食品産業」という機関紙で、
日清オイリオグループの今村社長が新春座談会で、
人口減少もさることながら、高齢化が進むと、食用油の
消費量が減るのはやむを得ないとお話しされていました。
また、雪印メグミルクの中野社長も、乳業では、工場自体が
国内でオーバー・ファクトリーという状況になっており、
他社と連携して、工場の再編等により、コスト競争力を
つけていきたいとお話しされていました。
このような観点からみると、食品工場における省エネ対策は、
もちろん、生産工程での省エネ対策・コスト削減は前提ですが、
中長期を見据えた「健全な設備投資」を考える場合、
工場の再編、他社との業務提携も含めた効率化による
省エネ対策・コスト削減も視野に入れておく
必要があるなぁと考えています。
というわけで、食品工場と省エネ対策、いかがでしたか?
次回は、「工場地域の省エネ対策」について、
書いてみたいと思います。
それでは、次回もお楽しみに!
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