こんにちは!
"メタボ委員長"こと
アサノ大成基礎エンジニアリングの
本多純秀(ホンダヨシヒデ)です!
東京の新名所といえば、
5月に開業一周年を迎えた
「東京スカイツリー」ですよね!
実は、当社の非常階段からは東京スカイツリーを
見ることができます!カッコイイ~~!!
皆さんご存知の通り、「武蔵国」に
ちなんで高さは634m。
世界一高いタワーとして、
ギネス認定されています。
実は・・・・
私・・・
極度の高所恐怖症なんです!!
絶対昇りたくねぇ~!
以前東京タワーに行った時も、
「今地震が来て倒壊したら・・・」
という妄想に駆られ、気が気じゃ
ありませんでした。笑
今1歳半の娘がいるんですが、そのうち
「連れてって~」と言われるんでしょうね・・・
誰か高所恐怖症を克服する方法を
教えてください!
ところでこの東京スカイツリーですが、
全ての照明をLEDにしたり、222枚の
太陽光パネルを設置したりと、様々な
最先端省エネ技術を導入しています。
その中でも特に注目されているのが、
周辺施設と一体となった地中熱の利用による
省エネ対策です。
この地中熱利用と25mプール17杯分に相当する
巨大な蓄熱槽の利用により、昨年7月は
電力使用のピークである午後1時~4時の
最大使用電力が契約電力の約10分の1に
抑えられたそうです。
ということで、今回は、地中熱を利用した
省エネ対策について、書いてみます。
地中熱とは、地下の比較的浅い部分
(地下150m位まで)にある比較的低温
の熱のことです。
地熱の一種ではありますが、地中熱は
太陽エネルギーによる熱であり、地球内部からの
マグマを熱源とする地熱とは区別されています。
夏場、トンネルや洞窟に入ったときなどに、
冷房が効いているような涼しさを感じた
経験がある方も多いと思います。
これは、地面が熱を通しにくく、いわば
断熱材のような役割をしているため、
地中の温度が、15~18℃と1年を通して
ほぼ一定であるためです。
一方、東京であれば、8月の最高気温の平均は31℃、
1月の最低気温の平均は3℃です。
つまり、地中熱は、夏冷たく、冬暖かいという、
願ったり叶ったりの熱エネルギーなのです。
「最先端のスカイツリーで地中熱を使っている!」
なんて聞くと新しいエネルギーなのかと
思ってしまいますが、実は、地中熱は
古代から活用されていました!
みなさん、小学校の時、社会科で竪穴式住居って
習いませんでした?静岡県の登呂遺跡とか。
竪穴式住居は、地面を数10cm掘り下げ、
半地下構造になっており、
夏涼しく、冬暖かいのです!
穴を掘れば、当然、雨とかが侵入すると
水没してしまいますが、登呂遺跡では、
併せて高床式倉庫という備蓄倉庫も
作られていたようです。
住居が水没するリスクを取ってでも、
半地下構造の住居が快適
だったのでしょうね。
現代では、地中熱を利用する方法は、
大きく2つに分かれます。
①ヒートポンプによる方法
②ヒートポンプによらない方法
ヒートポンプというのは、水や不凍液等の熱媒体を
循環させて高い温度の物体(空気、水、地中等)から
熱を奪い、低い温度の物体(空気、水、地中等)
に伝える装置です。
家庭のエアコンや冷蔵庫は、一般的にこの技術を用いて
空気との間で熱をやりとりしています。
地中熱利用ヒートポンプも技術的には全く同じものです。
地中熱利用のヒートポンプでは、熱のやりとりする
対象は、地中そのものか、あるいは、
揚水した地下水のいずれかとなります。
地中と熱をやり取りする場合は、
クローズドループ方式と呼ばれ、
地中に「Uチューブ」を呼ばれる
採放熱パイプを埋設し、
熱媒体を地中に循環させることにより、
地下水や地盤と熱のやり取りを行う方式です。
<クローズドループ方式の概念図>
※H24.3 地中熱利用にあたってのガイドライン,環境省より
この方式は、地中に埋設するため、掘削コストが
かかってしまうという弱点がありますので、
新築工事など建物基礎を設置するのに
合わせて地中に埋設することにより、
掘削コストを削減する方法が良く取られます。
揚水した地下水と熱のやり取りを行う場合は、
オープンループ方式と呼ばれ、
熱容量が大きい地下水を利用できるので、
熱効率は高いですが、揚水規制のある地域では
採用できない、排水の処理の方法を考えなければ
いけないなどの弱点があります。
<オープンループ方式の概念図>
※H24.3 地中熱利用にあたってのガイドライン、環境省より
工場で考えると、既に地下水をくみ上げ、
製造や冷却に利用しているところが
多いと思いますので、
くみ上げ水を活用したオープンループ方式は、
充分、検討の余地はあるかな?と思います。
一方、②のヒートポンプによらず地中熱を
利用する方法もあります。
1つは、建物の床下に砂利層を敷き詰めて、
地中熱を蓄積する方法です。
これは、まさに竪穴式住居の発想です。
※H24.3 地中熱利用にあたってのガイドライン,環境省より
もう1つは、地下水をくみ上げ、舗装面や建物壁面へ
散水する方法で、これは、江戸時代の打ち水
と同じ発想ですね!
※H24.3 地中熱利用にあたってのガイドライン,環境省より
ヒートポンプによらない方法は、
やや原始的な感じですが、
特別な機器を導入しなくて
良いところが良いですね。
いずれにしても、地中熱の利用は
日本ではまだまだ少ないですが、
古代から活用されていたものであり、
空調の節電など省エネ対策にも
有効ですので、今後、利用が
増えていくのではと思っています!
というわけで、地中熱による省エネ対策、
いかがでしたか?
次回は、同じように空調の節電につながる
「屋上緑化・屋上散水」について、
書いてみたいと思います。
それでは、次回もお楽しみに!
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