こんにちは!
"メタボ委員長"ことアサノ大成基礎エンジニアリングの
本多純秀(ホンダヨシヒデ)です!
先日の連休中に妹の結婚式があったため、
地元の大分に帰省してきました。
妻から「一瞬で方言に戻るんだね」と
驚かれました(笑)
私の実家は本当に田舎なので、
九州とはいえ非常に寒かったです!
朝には水道管が凍ってしまい、
水が出なくなってました!
私の実家は水道とは別に井戸水を使用していますが、
幸い井戸水は凍結しませんでしたので、
歯磨き等に支障は出ませんでした。
以前、地中熱ヒートポンプの記事でも触れましたが、
地中は大気に比べ、一年を通して温度が
安定しているため、深い位置にある井戸水は、
地中の浅い部分を通る水道管に比べ、凍りにくいんですね。
今回は、この「井戸」に関する記事を書こうと思います。
昨年末の記事でも触れましたが、
工場の方とお話するなかで、ご相談の多い事項として
「水利用」が挙げられます。
工場で使用する水は製造用、冷却用、
洗浄用等があり、もちろん飲用やトイレ等の
生活用水も必要なので、その水量は膨大になります。
平成24年経済センサス-活動調査結果(経済産業省 H25.8)
から計算すると、日本国内で従業者数30人以上の工場での
1工場あたりの平均使用水量は2750.9㎥/日となっています。
そのうち、回収水(再利用)が2158.4㎥/日なので、
純粋に592.5㎥の水を毎日工場に
引き入れている計算になります。
http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/kougyo/result-2.html
もちろん工場の規模や、業種によって
使用水量は異なりますが、
5人家族1世帯あたりの平均使用水量が
日量約1㎥だそうなので、
いかに工場で多くの水が使われているか
ということが分かると思います。
ですので、経費削減やBCPを考える上で、
どうやって用水を確保するのか、その検討は
外せないと考えている企業が多いのだと思います。
以前の記事では新工場の用地選定時における
地下水利用についてのご相談内容を
ご紹介しました。
一方、用地取得後に当該地での
地下水利用についてご相談を頂く
ケースもよくあります。
ある食品メーカー様より工場移転に伴う
水源の確保として、井戸掘削の
ご依頼がありました。
幸い、当該地での地下水規制は非常に緩いものでしたので、
「水さえ出れば」有効に利用することができます。
ただ、取得した用地が高台に立地していることに加え、
周囲に井戸があまりなく、既存データが乏しかったため、
井戸掘削しても十分な水量が確保できるかどうか、
また、水質が良いものであるかどうかは
非常に不明瞭な状況でした。
その工場としては、日量450㎥の水を
使用したいとのことでしたが、「水の出ない井戸」を
掘削してしまうリスクを避けたいこと、
また、もし水が出たとしても将来的に起こりうる
「井戸枯れ」に対してもリスクヘッジを行いたい
というご要望がありました。
こういった悩みは、どの企業様でも
考えることではないでしょうか?
私は、「ただ井戸を掘削する」のではなく、
「健全な設備投資としての井戸掘削」
が需要と考えます。
そこで、行き当たりばったりに井戸を掘削し
「ギャンブル」にするのではなく、
事前に、より径の小さく、安価な「試験井戸」を
掘削し、揚水試験を行い、今後の方針を決めていく
ことを提案致しました。
井戸掘削から配管、浄水プラント建設までを
考えると、数千万円の工事になってしまいますが、
試験井戸だと数百万円程度で行うことができます。
試験井戸での揚水試験によって、
以下のことを事前に把握することができます。
(1)取水層の確認(どの深さに地下水があるのか?)
(2)想定水量(井戸の揚水能力)
(3)想定水質
(1)では取水層の確認ができるため、本井戸を掘削する際、
どの深度まで掘削し、どこにスクリーン(取水するための穴の開いた管)
を設置すればよいかが分かります。
(2)ではどの大きさの径で掘削し、どれくらいの水量が得られるか
推定することができますので、
①十分な水量が得られる場合
⇒必要本数の井戸を掘削し、日量450㎥を確保
②将来的な井戸枯れも含め、水量が確保できない場合
⇒上水、工業用水で補完
③井戸が水源として適さない場合
⇒井戸使用の断念
というように、試験結果をもとに、水利用の方法を
検討することが可能となります。
(3)では水質が確認できますので、
どの程度処理すれば使用できるかが分かります。
また、浄水施設等の建設費がいくらかかるのか
算出できるようになりますので、
経営判断がしやすくなります。
この工場では、試験井戸で調査を行った結果より、
水量、水質ともに良好でしたので、必要水量を
全て井戸で賄うことで、大きなコストメリットが
生まれること、
また、BCPの観点から、単一の井戸ではなく、
複数井戸を設置することをご提案し、
現在、本井戸の工事を行っています。
というわけで、今回は
「井戸掘削を健全な設備投資にするためには?」
というテーマで書いてみました。
宣伝になりますが、1月29日~31日までの3日間、
東京ビックサイトで行われる「Inter Aqua2014」という
「水」に関する展示会に,当社が出展することになりました!
皆様のご来場をお待ちしております!
それでは、次回もお楽しみに!
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