こんにちは!
"メタボ委員長"ことアサノ大成基礎エンジニアリングの
本多純秀(ホンダヨシヒデ)です!
やっと暖かくなってきましたね!
今製作中のプラモデルは表面を車の塗装みたいに
風景が映り込むくらいテカテカにしようと思っています。
※完成したらまたアップします(笑)
そのために、基本塗装の上にクリアーという透明な塗料を
塗るのですが、今回は普段使用している
クリアーではなく、「ウレタンクリアー」という
多少高価な塗料を使用しています。
この、ウレタンクリアーの特徴は塗膜が強い
という点もさることながら、通常のクリアーを
含めた一般的な塗料が
有機溶剤の揮発によって固まるのに対し、
使用する直前に硬化剤を添加し、
化学反応によって固まるという点です。
この利点は「下地を侵さない」
「厚く塗布した場合でも短時間で完全硬化する」
という2点です。
車のような鏡面仕上げにしたい場合、
クリアー塗装後にコンパウンド(研磨剤)で
磨くため、かなり厚めにクリアーを
塗布する必要があります。
シンナー系のクリアーの場合、
いきなり厚く塗布すると、同じシンナー系の
塗料で塗装している下地が溶けてしまいます。
そこで、薄塗りを何度も行わなければならないのですが、
ウレタンクリアーの場合、いきなり厚塗り
できるので、よりきれいな塗膜を
形成することができます。
また、シンナー系の塗料では、空気に触れる部分、
つまり表面からシンナーが揮発し、硬化します。
ですので、厚塗りした場合、シンナーが全て揮発し、
完全硬化するまで半月ほどかかります。
一方ウレタンクリアーの場合は化学反応で
硬化するため、均一に硬化し、
完全硬化までは厚さに関わらず3~4日です。
このように、一口で「塗料」と言っても、
色々な種類があるんですね!
前置きが長くなってしまいましたが、建物の構造にも、
様々な種類があります。
日本の伝統的な家屋は、言わずもがな木造です。
現在では鉄筋コンクリート(RC造)、
鉄骨(S造)、鉄筋コンクリートの芯に
鉄骨を入れた鉄骨鉄筋コンクリート(SRC造)
などの構造が主流です。
私のイメージですと、ビルや学校など、
街中でよく見かける建物はRC造、SRC造が
採用され、工場や体育館など、
比較的広い空間を必要とし、かつ階数が少ない建物は
S造が多く採用されているように思います。
赤褐色のサビ止めを塗られたH型鋼の
梁や柱がむき出しになっている
工場内のレイアウトをイメージされる方も
多いのではないでしょうか?
そこで、実際に工場でS造が多いのかどうか
ちょっと調べてみました。
下表は法人が所有する建物について、
構造別の建物数とその割合をまとめたものです。
この表から、工場では全体の7割以上が
S造の建物であることが分かります。
工場以外の建物では、S造の割合は
45%程度ですが、これには倉庫や立体駐車場といった
比較的S造の多い建物も含まれます。
こう考えると、工場ではいかにS造の建物が
多いかということが分かると思います。
では、工場に多いS造の耐震診断は
どのように行うのでしょうか?
一般的な耐震診断の内容は
以下のようになっています。
一般財団法人日本耐震診断協会HPより抜粋
基本的には目視による設計図との照合
(設計図や建物修繕履歴が無い場合は
設計図の復元が必要になる場合もあります)、
劣化状況の把握、必要に応じたサンプルの
採取および試験などの現地調査を行い、
その後、詳細診断を行うことは
どの構造においても同じです。
ただし、RC造がコンクリート強度を調べるため、
壁を一部くり抜く「コア抜き」を行ったりすることに対し、
S造では主に梁の強度を診断するため、接合部などの
劣化状況を目視や計測によって
調べることに重点が置かれます。
また、詳細診断を行う際、RC造、SRC造の場合は
壁が耐震性能において大きなウェイトを占めることが多いので、
一次診断や二次診断を行うことが多いです。
一方、S造の場合は、梁が耐震性能に重要な役割を
持っているので、最初から三次診断を
行うことが多いようです。
三次診断は、二次診断の内容に加え、
梁の影響も考慮されるため、
計算が非常に複雑です。
当社で耐震診断を主に扱っている技術者に
聞いてみると、三次診断は新築の構造計算と
ほぼ変わらないくらいのボリュームの
計算が必要なのだそうです。
このため、S造の耐震診断の費用は、
一次診断、二次診断で判定しやすい
RC造、SRC造と比較して高くなります。
しかしながら、前回の記事でも書きましたが、
実際に大地震が発生した場合、その後の生産等
も含めた、建物の倒壊で発生する被害額を考えると、
耐震診断は行うべきであると私は考えます。
昭和56年以前の建物はもちろんのこと、
それ以降の建物であっても、
耐震性に不安のある建物をお持ちの方は
一度専門家にご相談されることをお勧めします!
というわけで今回は「工場の耐震診断の方法」
というテーマで書いてみましたが
いかがだったでしょうか?
それでは、次回もお楽しみに!
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