こんにちは!
"メタボ委員長"ことアサノ大成基礎エンジニアリングの
本多純秀(ホンダヨシヒデ)です!
首都圏では2週連続で、雪の週末となりましたが、
先週末の雪もすごかったですね!
ニュースでご覧になった方も多いと思いますが、
山梨県は約120年前に観測が始まって
以来、最大の積雪量だったそうです。
実は当社には山梨県上野原市に技術研究所が
あるんですが、こちらも大雪で、
・駐車場から車が出せず、客先へ行けない
・屋外実験を行っている場所まで資材を運べない
・室外機が雪に埋もれており、空調が使用できない
といったような様々な障害が生じ、業務に多大な
影響を与えているという状況でした。
そこで、本社にも雪掻き要員を派遣してほしい
という要請があり、私も行ってきました。
電車を降りると、TVでしか見たことないような
白銀の風景が広がっていました。
下は当社技術研究所の正面玄関です。
まずは、車を出せるようにするため、
市道まで約100mの距離を雪掻きしました。
10人弱の人手で、約1時間半作業し、
車が出せるようになりました!
また、雪に埋もれていたフォークリフトを
掘り出し、作業に使用しました。
やはり人力と機械では作業効率に
雲泥の差があります。
人類の英知の素晴らしさを実感した
瞬間でした(笑)
私はこれまで雪とは無縁の生活を
しており、生まれてこのかた雪掻きを
したことがなかったのですが、
はっきり申し上げますと、私は最初
雪掻きをかなり、なめていました。
「まあダイエットにちょうどいい運動だろうな」
と・・・
しかし、作業開始5分でその思いは
見事に打ち砕かれました!
かなりの重労働で、腰痛&全身筋肉痛に
なってしまいました・・・
日頃の運動不足が祟った結果なんですけどね・・・
雪国の人達の苦労を実感するとともに、
「想定外の大雪」という出来事が、
社会的に与える影響を、身をもって知ることが
できた経験でした。
さて、今回の大雪、車の立往生や、
孤立集落の発生がニュースで
取り上げられていますが、
私が気になったのは、
雪の重さで屋根が落下した
というニュースです。
埼玉県富士見市では、市民総合体育館の
屋根が全崩落しました。
毎日新聞記事 大雪:施設の屋根崩落 耐雪の基準見直し
この記事にもあるとおり、
建築基準法には積雪に対する
基準があります。
今回の富士見市で30cmまでの積雪に
耐えられるよう設計することになっています。
今回の積雪は39cmで、確かに、基準を超えており、
更に、雨を吸って、雪が重くなったのでは?ということですが、
果たしてそれぐらいで、屋根が全部落ちてしまうのか、
疑問に思いました。
そこで、建物調査や耐震診断を行っている
当社の技術担当の方に聞いてみました。
Q 今回の事故って雪の重みで屋根が落ちたの?
A うーん、原因究明はこれからなので、なんとも言えないけど
写真をみる限りだと、壁とか柱には異常がないみたいだね?
屋根だけ、すっぽりと落ちたみたいな感じ。
Q うん、そう見えるけど、それが何か?
A 通常、積雪荷重を考えて、柱とか梁とか設計するんだよ。
つまり、柱とかに異常がないってことは、柱や梁は、
今回の積雪に耐えているんじゃないかと思うんだ。
Q え?柱や梁が耐えていれば、屋根は落ちないんじゃないの?
A 例えば、水槽みたいな立方体の箱の上に、プラスチックの
下敷きで蓋をしたみたいな状況を想像してみてくれる?
Q 想像した。それで?
A 下敷きの上に荷重をかけていくと、下敷きがしなるよね?
Q うん、しなって、変形していくんだね?
A そう。それが、ある一定以上になるとどうなる?
Q 下敷きが落ちる。
A そう。で、その時って水槽自体は壊れてないだろ?
つまり、柱とか梁は耐えたけど、屋根は落ちる。
Q あ、そういうことか!つまり、設計上では耐えるんだけど、
屋根の変形量が大きいものだったり、屋根を支えているところの
面積が小さかったり、といったケースでは、落ちちゃうことがあると。
A うん、今回、そうだったのかは、わからないけど、
そんなケースもあるんじゃないかなと思うんだ。
実際、屋根が落ちたのは、鉄骨造(S造)で、柱の間隔が広い
体育館とか、倉庫とか、工場とかが多いよね。
鉄筋コンクリート造(RC造)で、屋根が破壊したって
ニュースは聞かないから、そんなことが原因の可能性も
あるんじゃないかと思うんだよね。
いずれにしても、詳細な原因究明が必要だね。
...
うーん、目から鱗。言われてみれば、
確かに、鉄骨造(S造)の
屋根が落ちているニュースが多い。
鉄骨造(S造)と言えば、工場と思って記事検索してみたら、
こんなニュースもありました。
時事ドットコム 工場屋根が崩落=停電、操業停止-古河電工
事業継続(BCP)の観点から、工場の耐震診断を行う
事業者様も増えているようですが、地震だけでなく、
積雪や台風等の視点からも、専門家による
建物調査・建物診断を受けておいた方がよさそうですね!
というわけで「雪の重みと工場の建物調査・耐震診断」という
テーマで書いてみましたがいかがだったでしょうか?
それでは、次回もお楽しみに!
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
31 |